きょうを書いとこ日記

きのうとほんの少し違うきょう。だけど遠いあの日とはだいぶ違う。何から書こうか。ええと、そうだな、とりあえず、

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喉の奥の細道

風邪をこじらせて喉が腫れました。

そこまではよくある話です。
今回は声帯まで赤く爛れて、普段の声が出なくなりました。
かすれきった声で何かを伝えようと喉にチカラをこめると、
ドスの効いた低い声が飛び出し、その声も言葉の途中から
弱弱しい高い声に化けていきます。
聞いている方には、笑いが止まらないようです。
笑われた上に、言いたかったことは伝わらない。
踏んだり蹴ったりです。
強力なうがい薬をもらってガラガラやっていました。
この薬も途中から効かなくなりました。
というのも、うがいで洗浄できる喉の範囲を超え、
喉の奥の、奥の、奥の細道が赤く腫れ始めたからです。

耳鼻咽喉科には二日置きに通いました。
女医先生に「喉の腫れはだいぶ引いたのではないですか?」と訊かれたので
そんなはずはない。夜は咳き込んであまり眠れないんだ、と言うと、
「では舌を出して」と言われ、舌をペロッと出すわけです。
でも荒れているのは手前ではなく奥の細道だから、
「もっと強く押し出すように出して」と言われます。
私は懸命に舌の先を突き出します。カメレオンのように。
そして目をつむります。

もう、これ以上は突き出せません。
駄目です、もっと突き出さなくては。

女医先生は、 私の口の中でした。
小さな細道の路上に小さな白色灯をともし、
ゆっくりと前へ歩を進めておりました。
この細道の奥から何かがやってくるのか、やってこないのか、
行きかう人もまた旅人なのか。

「あらっ、こんなところに。真っ赤ね」
ああ。行き着いた先はきっと、一面が唐紅色に染まった荒野。

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  1. 2008/12/03(水) 18:43:30|
  2. きょうの体験

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